藤村 由紀さんの作品『Unnamed Memory』
このライトノベルがすごい!2020の単行本・ノベルズ部門の一位を取ってます。
もうご存知の方も多いかもしれません。
作者の藤村 由紀さんはペンネーム古宮九時さんとしてもご活躍されています。ご自身のサイトで掲載されていた作品を「小説家になろう」に転載されています。
その個人サイトには本作のSSや主人公の2人にアンケート!みたいな企画もあるので、ぜひそちらもチェックしていただきたいと思います。
それでは、一押し作品「Unnamed Memory」の概要と注目ポイントを紹介していきたいと思います!
注目ポイントその1
「オスカーとティナーシャの日常」
オスカーとティナーシャはある出来事からともに城で過ごすことになるのですが、オスカーは王子ですので、普段は遊んでいたり、自由に出かけることができる身分ではありません。それを仕方ないと、自分の責務だと感じる一方で、外の世界に興味津々のオスカー。そんな彼の手を取り、外に連れ出すティナーシャではありません。笑
城にいろ、勝手に出かけていくな、と。笑 まさにステイホームなオスカーですが、このティナーシャとのじゃれあいが読者目線でもとても心温まるシーンになっていて、「この二人は必ず結ばれるんだろうな」と感じると思います。
この先に何かが待っているのですが、読み進めていくとより尊いものに感じる二人の日常は要注目です。
注目ポイントその2
「主人公の話し方」
オスカーは大国の王子だけあって、堂々とした話し方なんですね。
教養の高さとか、自信の表れとかが言葉の端から伝わってくるような感じです。
性格的には真摯で冷静で、遊び心もある、まさにモテる男オスカーです。
一方ヒロインのティナーシャはほとんど敬語で、とても丁寧な口調です。
これにも理由があるのですが、それはおいといて。
敬語でも距離感のある敬語と、そうじゃないものがあると思うんですよ。
ティナーシャのそれは、しっかりと使い分けられているんです!
親しい者には親しい口調で、読者の皆様の中にも清楚で可憐なイメージを作り上げていくことになります。(書籍化の挿絵もイメージピッタリで素晴らしい!)
ただ、たまに漏れる愚痴のようなものがいいスパイスになっているんです。笑 オスカーとティナーシャが真剣に語り合う場面も要注目です。
注目ポイントその3
「転換期」
これに関しては、ネタバレ要素を多分に含んでしまうので、ここではあまり深くは追及しませんが、物語の大きなポイントとなります。
オスカーの強さ、優しさ、そしてティナーシャへの想い。
このすべてが凝縮されているといっても過言ではない、そんな個人的ベストシーンがこの転換期です。
恋愛ファンタジーというジャンルを最大限生かすようなそんな場面だと思います。
注目ポイントその4
「黒猫」
魔女と黒猫ってあまりいいイメージの組み合わせではないようなのですが、
本作における魔女と黒猫は相性ピッタリ!
相性というよりかは、もはやそのものなんですが笑
犬派のあなたもきっと猫のことも好きになっちゃいますよ。
注目ポイントその5
「名前を持たない記憶の物語」
どういう意味?ってなりますよね。
大丈夫です。分かります。今は深くは考えないでください。
読み終えた後、苦しいほどに意味が分かります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
本記事の最後まで辿り着かずに、早速読みにいかれた方もいらっしゃるでしょうか笑
とにかくこのレベルの小説が無料で公開されているんです!
乾ききってしまった心に潤いをもたらしてくれる、いや、ずぶ濡れにしてくれる
本当に感動する物語なんです。
一人でも多くの方にこんなにも素敵な小説があることをお伝えできればと思います。