弁当箱さんの作品『転生!異世界より愛をこめて』
この作品、泣けます。
タイトルや表紙からはとてもポップな印象を受けますよね。実際、コメディ要素が多分に含まれていて、作者様のセンスの良さが光る作品でもあります。というか、そちらが本ルートというか、コメディの中にちょっぴりシリアスみたいな路線をひた走るかと思いきや・・・!!!
何度読み返しても、涙なしでは語れない名場面があるんです。
それでは、一押し作品「転生!異世界より愛をこめて」の概要と注目ポイントを紹介していきたいと思います!
注目ポイントその1「こんにゃく」
最序盤から登場するこのこんにゃく。特に深い意味はありません、こんにゃくはどこまでいってもこんにゃくです。笑
しかし、こんにゃくで始まってこんにゃくで終わります。レイヤのアイデンティティはこんにゃくといっても過言ではありません。
こんにゃくの使い方がこの作品の奥行きを広げている、そんな気がします。
注目ポイントその2「宝具」
いい響きですね~、宝具。
見つけたいです、宝具。
特別な人しか持てません。レイヤは特別か?主人公なんです。当然手に入れます。
しかも、喋ります。
注目ポイントその3「レイヤとシャーラ」
「誰だよ、お前泣かしたの……。あ、このセリフカッコイイ」
「…………」
「なに? 惚れた?」
「惚れてません」
「まあ……、泣くなよ。お前が泣いたら世界中のナイトが立ち上がって俺の出番がなくなるだろ?」
「……酷いセリフですね」
https://ncode.syosetu.com/n9475bv/7/
これが、二人の関係を表す最高のやり取りだと思います。
レイヤのセリフはひどいものが多いです。行動もどこか真剣みにかけることが多いです。
しかし、どう見せるかよりも、どう見えるか。
レイヤの言動は人々の心を動かしていきます。
シャーラの「惚れてません」にレイヤは安心したんでしょうね。
安心させたかったんでしょうね。
ただ安心しろ、と言うよりも何倍も支えることができるんです。すごい。
注目ポイントその4「レイヤと○○」
○○が出てきます。
この人は物語の最重要人物で、その後の展開を大きく変える要因となります。
この出会いが本作の進む道を決め、レイヤの辛く儚い戦いが始まるきっかけになります。
コメディが豹変します。
注目ポイントその5「大人になることってかなしいことなの」
何気ない一言ですが、物語の終わりのレイヤのセリフです。
これは年をとることが悲しいとか、仕事とか責任が、とかそういうことではないと思うんです。
大人になったふりをして、大人だったら言いそうなことを言ってしまって、大人がしそうなことをして、
ささいなことに自分の中の大人が出てきてしまうのが悲しいことだと言っているように感じます。
自分のしたいことが大人がしそうなことじゃなくても、それは別にいいんじゃない?
そんな風にレイヤも考えていたのではないでしょうか。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
本記事の最後まで辿り着かずに、早速読みにいかれた方もいらっしゃるでしょうか笑
とにかくこのレベルの小説が無料で公開されているんです!
コミカル×シリアスが最高のバランスで成り立っている本作品は本当にオススメです!
一人でも多くの方にこんなにも素敵な小説があることをお伝えできればと思います。