5分でわかる進撃の巨人|第3章:女型の巨人編
壁外調査、それは人類が初めて“壁の外”に打って出る反撃の作戦だった。
新兵として調査兵団に加わったエレンは、リヴァイ班の一員として精鋭部隊に護衛されながら、巨人の秘密を探る任務へと踏み出す。
だが――それは「地獄の入り口」だった。
調査兵団は作戦初日から異変に見舞われる。
突如現れた異様な巨人。それは、明らかに他の巨人とは違っていた。
俊敏な動き。戦術的な行動。何より、巨人を無視して“エレン”を追いかける執念――
“女型の巨人”、その正体は間違いなく「知性ある存在」だった。
調査兵団は次々と蹂躙される。
精鋭であっても抗えない、圧倒的な力。
リヴァイ班の仲間たちが、ひとりまたひとりと無残に散っていく描写は、
この作品が「誰もが死ぬ可能性がある世界」だと改めて突きつけてくる。
だが、希望はまだ残されていた。
エルヴィン団長の“仕掛け”――
あらかじめ女型の巨人の行動を読んでいた彼は、森の中に誘い込み、罠を展開。
立体機動で木々を駆け巡るアクションと、緊迫感MAXの駆け引き。
エルヴィンの冷徹な指揮のもと、女型はついに“拘束”される。
……かに見えた。
女型は“叫び”により周囲の巨人を呼び寄せ、自らの身体を喰わせるという狂気の選択で逃亡。
作戦は失敗し、多くの命と情報が失われた。
それでもエルヴィンは諦めない。
女型の目的が“エレンの誘拐”であると確信した彼は、
兵団内に“裏切り者”がいる可能性を示唆し、さらに深く事態を探っていく。
やがて、アルミンの推理とミカサの行動によって、
女型の正体がついに明らかになる。
それは、同期の仲間――アニ・レオンハートだった。
信じていた者が“敵”だった。
この事実が、登場人物だけでなく読者にも重くのしかかる。
アニは巨人化し、エレンを奪おうと暴れ回るが、
エレンもまた巨人化し、壮絶な市街戦に突入する。
「なぜ、アニが?」
「誰が敵で、誰が味方なのか?」
疑念と怒り、悲しみが入り混じる戦いの末――
アニは最後、自らを“水晶体”で封じ、沈黙する。
真実には届かないまま、それでも彼女が“壁内にいる巨人の仲間”であることは確定した。
そして物語のラスト、壁の修復作業中にあらわになる“壁の中の巨人”――
「壁って、巨人でできてる…?」
この一言で、物語は一気に次のフェーズへ。
人類が守られてきた“壁”の正体すらも疑わしくなった時、
読者はもう、この世界の何も信じられなくなる。
次回、「第4章:ウトガルド城・獣の巨人編」では、
新たな知性巨人“獣の巨人”が登場し、ライナーとベルトルトの“正体”が暴かれる。
“巨人の力”を持つ者たちの真意に、物語は一気に核心へと踏み込んでいく――。
それでは「5分でわかる進撃の巨人|第4章:ウトガルド城・獣の巨人編」をお届けします。
この章では、“壁の中の巨人”という不穏な余韻から始まり、物語は一気に“内通者の正体”という核心に踏み込んでいきます。