海道 左近さんの作品『<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-』
こちらの作品、書籍化・漫画化・アニメ化、そしてBD化と、もうこれでもかとメディアに進出しております。
というのも、やはり良作であり、人気があり、ファンが多いということ。
ビジュアルがとても映えるような描写が多く、SF作品として高いクオリティを備えております。
ジャンルとしてはハイファンタジーもしくはVRMMOになるかと思いますが、リアル世界との兼ね合いもあり、そのあたりも巧みにストーリーに取り入れられています。
さて、この作品いったい何が面白いのか。
それは徹底的に作りこまれた「世界観」だと思います。
ストーリーのメインとなる舞台はVRMMO(Virtural Reality Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)。思ったより長くなりました・・・。
つまりは仮想的な別の世界がメインとなるわけです。
このゲームのテーマなんだと思いますか?
それが、まさにInfinite Dendrogramなんです。
それでは、一押し作品「<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム」の概要と注目ポイントを紹介していきたいと思います!
注目ポイントその1「エンブリオ」
何を隠そうこのエンブリオ。本当に千差万別です。
成長していくにつれて姿かたちが全く異っていきます。
これこそが、Infinite Dendrogram=「無限の樹形図」が意味する「無限の可能性」のことなんです。
ただ、その中でも大きく分類することができます。それが
- アームズ:プレイヤーが装備する武器や防具型、道具型のタイプ
- ガードナー:プレイヤーを護衛するモンスター型のタイプ
- チャリオッツ:プレイヤーが搭乗する乗り物型のタイプ
- キャッスル:プレイヤーが居住できる建物型のタイプ
- テリトリー:プレイヤーが展開する結界型のタイプ
ただ、これらの他にもオンリーワンのカテゴリーも存在します。
そして、成長していきます。
成長段階に合わせて、第〇形態と称します。
なので、エンブリオを表すときは「○○タイプの第〇形態」となるわけですね。
こんなシステム最高すぎやしませんか?
やり直しもできない、自分だけの特別なエンブリオ。
果たして主人公レイ(紹介が遅れました。玲二のアバターの名前です。)のエンブリオはどんな成長を遂げることになるんでしょうか。
注目ポイントその2「強キャラ達」
本作では格上のプレイヤーが続々と登場します。
こんなの絶対勝てないだろ!と思ってしまうような強キャラたちがたくさん登場してくるわけですが、インフレは起きないんです。
このバランスってすごく難しいと思うんですよ。
あんまり主人公が弱いとストレスたまるし、強すぎても敵を強くすることでしか調整しにくくなるしで。
強キャラたちは強キャラ同士でも争います。我々の世界では当たり前のことですよね。
物語ではあまり、起こりにくいことですが。それは主人公と相対させて見せ場にしたくなるから。
ただ、本作は主人公そっちのけで強キャラ同士が戦ったりしてます。
それくらい主人公以外にも魅力的なキャラクターが多いことと、主人公にはもっと大きな見せ場が用意されているということなんです。
注目ポイントその3「クマ」
そんじょそこらのクマではありません。
なぜクマになってしまったのか。
人はクマに憧れ、なりたいと願うのか。
そんな重大なテーマが本作には隠されています。
注目ポイントその4「ヒューマンドラマ」
小説って大概ヒューマンドラマじゃないか、と思ったあなた。すみません。
当たり前のことですが、あえて注目ポイントとさせていただきます。
VRMMOで、RPGで、ロールプレイングをしていても、中身は一人の人間です。
必ず今まで生きてきたストーリーがあるわけです。
本作の登場人物たちは何かしらのバックボーンが描かれています。
リアルとバーチャルの狭間を描く、作者様の巧みな手腕にも要注目です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
本記事の最後まで辿り着かずに、早速読みにいかれた方もいらっしゃるでしょうか笑
とにかくこのレベルの小説が無料で公開されているんです!
圧倒的な世界観と緻密なストーリーで描かれる本作品で退屈な日常に色を添えてみませんか?
一人でも多くの方にこんなにも素敵な小説があることをお伝えできればと思います。